音楽配信サービスで楽曲をリリースしてみよう

音楽のサブスクリプションサービス (Spotify,AppleMusic,AmazonPrimeMusicなど)がメジャーになってきたことを受け配信業者も増えてきました。これにより制作側にとっても配信というものが身近になってきました。

僕も2018年からCHEZ-ATSUSHIという名義でミニアルバムとシングルをLANDR経由でリリースしています。リリースされている国は世界50カ国以上で、実際に20数カ国のユーザに毎日聴かれています。このLANDRはカナダの配信登録代行会社ですが、日本でも様々な配信登録代行業者が存在するようです。

LANDRを選んだ理由はいくつかありますが、それはまた後日別の記事にしてみたいと思います。

LANDR

LANDRホーム画面(top画面はフランス語のもの)


配信は自分の楽曲をスマートに聴いてもらうためのツール

自作の曲を人に聴いてもらうための手段として

1.ファイルを直接リスナーに送信する
2.自分のWebページに貼り付ける
3.Youtubeなどにアップする
4.リリースする

といった方法があると思います。

まず1の場合、ユーザが自分でダウンロードしてよく使うアプリに取り込む必要があるので、ある程度の知識が必要となり現実的ではありません。

2の場合を想像してみると、ブラウザを立ち上げ楽曲置いてあるサイトに飛び再生する。そもそもブラウザで音楽って聴きにくいですよね?間違いなくそのうち聴かなくなっていくと思います。

では3の場合はというと、両者にとってハードルは低いのですが、ちょっと想像してみましょう。曲を聴こうとアプリを立ち上げる→他の動画が気になる→見入ってしまう→あれ?何しようとしてた?となること間違いないです。はい、僕です。

となるとやはりリリースが一番スマートに聴いてもらえる方法だということがわかります。もちろんリリースと言ってもCDではありません。CDリリースはスマートだと思えません。なぜなら、スマホで聴くのには取り込み→転送というプロセスが必要だからです。

Capture d’écran 2020-01-24 à 14.23.51

リリースされるとLANDRから送られてくるメール。かなり嬉しい!


よし、曲を作るぞ!

自由気ままに、自分の作りたいように作っているのでそれほど気張るものではないのですが、まずはコンセプトの構築から入ります。今回のコンセプトは12月31日から1月3日のいわゆる年越しに勝手に構築されました。年をまたいだ空気感から浮かび上がったコンセプトとアイデアは、数曲の短い曲を作りつなげて1曲にして、短い曲も同時収録というものでした。1月4日から曲を書き始め全曲仕上がったのは1月9日、1日1曲ペースですね。

僕は作曲とミックスが同時進行なので、曲が出来上がるとそのままマスタリングとなります。ただ、バランスが気になったりフレーズを直したくなったりすることも多々あるので、セッションファイル(Ableton Live 10)とマスタリングファイル(Studio One3)を行ったり来たりもします。

結局、配信サービスにアップロードし終わったのが1月14日。審査を経た後公開されたのが1月17日なのでトータル2週間ということになりますね。

live

楽曲制作中のスクリーンショット、ミキシングに必要な処理も同時に行っている


配信に必要なもの

アップロードする素材は楽曲ファイルとジャケットの画像ファイル、あとはWeb上で詳細を記入するだけです。すべての素材と情報が整い、送信すると審査が始まります。

このとき行われる審査とは

・すでにリリースされている既存の曲との類似性はないか?
・使わてているフレーズ、素材に既存曲との類似性はないか?
・歌詞はあるのか?またその言語は?
・ISRCコード(国際標準レコーディングコード)の取得の必要はあるか?
・カバー曲の場合許諾を取れているのか?

などなど、こちらが記入したことをもとにLANDR側がチェックしてくれます。

楽曲情報入力画面のサンプル


音素材のサブスクリプションサービス

また最近は音素材もサブスクリプション化しており、キーワードやジャンル・楽器などから検索、気に入った素材をダウンロードして直接DAW(楽曲作成アプリ)に貼り付けるだけでそれっぽい曲が誰でも簡単に作れます。しかも著作権フリーなのでボーカル素材をそのまま使ったり、ピアノのフレーズをそのまま使うこともできます。

作曲家からすると賛否分かれるサービスですが、僕は「大いにあり!」なサービスだと思っています。むしろ素材を貼り付けるだけで素早く作りたい方向に持っていけるので、時間が有効に使えます。プロとアマの垣根がどんどん低くなってゆくこの方法はこれからもっと主流になっていくのではないかとさえ思っています。

このことについても後日書いてみたいと思います。

音素材サブスクリプションサービスsplice

なぜ、音素材のサブスクのことを書いたかというと、じつはLANDRには素材やフレーズを検知するシステムがあり、既存曲のサンプリング素材なのか、購入した素材なのか、それともサブスク素材なのかをチェックされることがあります。もしそのような素材を使用している場合はかなりの確率で確認メールが届きます。その場合、オリジナル作者の許諾の有無、購入したときの領収書、サブスクの領収書などの提出をする必要があります。

今回はすべて自作の音源なのでチェックのメールは来ませんでした。

LANDRからの確認メール。始めて見たときは焦りました、、、


僕がハードルが高いと感じるプロセスは、、、

そんなプロセスを経てリリースされるのですが、素材チェックのやり取りが無かった分とても早く、登録してから3日後には配信されました。ちょっと手間がかかることもありますが、世界中で配信されることを考えるとむしろ安心です。

配信をするにあたり僕が一番ハードルが高い(難易度が高い)と感じるプロセスは、じつは手続きより何より「ジャケット画像」を用意することです。


ジャケット写真を用意するというのは

・デザインをイメージする
・必要な素材を用意する
・編集、加工する

というプロセスが必要になります。

デザインがイメージできたとしても、ではそのイメージに合った素材はどうやって入手するのか。どこで入手すれば良いのか、いくら掛かるのか、、、すべてが未知数です。

僕の場合は、パリに住んでいたとき撮り溜めた風景やオブジェなどの素材と楽曲のコンセプトがマッチしていたので、それらの素材を元にジャケットを作成していました。

あとはPhotoshopで加工するだけなのですが、やはりそこは素人、Webでいちいち調べながらなの作業となります。もうちょっとこの工程をスムーズにしたいといつも思います。

もちろん人にお願いして作ってもらうのもありです。が、僕はなるべく早く世に出したい、なるべく自分の手で作りたい、とにかくスムーズに!と思っているので今のところ人にお願いしていません。(とはいえ作品のコンセプト次第で変わることもあると思います)

今回のリリースでは、今まで撮った画像の中に合うものが無かったのと、これから曲を大量生産するにあたりもっとスムーズに行く方法を考案する必要がありました。そして考えに考え、自分の中であるフォーマットにたどり着きました!

それについてはアルバムの内容とともに書きたいと思います。

ということで、曲作りから2週間で世界に向けて配信することができました!

アビアント(À bientôt)またね!